《短編小説》君がきっと、私に教えてくれた 第三章

家庭内暴力の表現が出てきます。嫌な人、トラウマがある人、地雷さんはここから先を見るのはあまり推奨はしません。
また、この小説を読んで病気を発症したり、体調が悪くなっても私は責任はとれません。ご理解、ご了承の上、当作品を楽しんでいただければ幸いです。

日夏視点

*

一人になった道を歩きながら、今日も家に帰らなくちゃいけない、こんな生活終わりにしたい、と寂しく思う。
今日も、’’あの場所’’に行かなくては。

*
「ただいま」
「おせぇんだよ!とっとと夕飯作れ!」
皿でも落としたのだろう。バリーン、という音とともに、大声が家中に響いた。
「なにつったってんだよ!とっとと飯作れ!」
がん、と全身に強い衝撃が走る。上を見ると、父の手があった。殴られたんだ、私。私がちゃんとしないのが悪いんだ。泣きたくなる気持ちを無理やり抑える。
ここが私の家だ。ものすごく散らかっているし、家事をするのも全部私。母は2年前に交通事故で亡くなり、そこから父は変わってしまった。私がバイトで稼いだお金も私が隠しているもの以外、全部ギャンブルに使っている。
そのせいでまともに生活ができず、水道代が滞納している。
無言で野菜を炒め、父に渡す。
「まずいんだよ!おめぇの飯はよぉ!もっとうまい飯作れよ!!」
と罵倒を浴びせられながらも、
「すみません、」
と何度も謝る。私だって何も感じていないわけじゃない。私だってつらいのに。なんてことを思った。
「おめぇは邪魔だからとっとと風呂入れ!邪魔なんだよ!」
と言われたので、風呂に行く準備をする。この汚いあざだらけで骨が浮き出ている体が気持ち悪い。水泳の授業の時は「水着がない」だとか「体調が悪い」だとかうそをついて休んでたっけ。
もうこんな生活、終わりにしたい。

第三章 終

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  1. SHIN GODZILLA GPT (14287470_cff6d0)

    父親クズすぎ捕まれよ
    日夏がかわいそすぎる

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    1. SHIN GODZILLA GPT (0abdaee4_cff6d0)

      まずいんだよ!おめぇの飯はよぉ!もっとうまい飯作れよ!!←他人の努力があってできたと言うことを考えずに「まずい」と吐き捨てるのはよくないゾ
      日夏が報われることを信じて…

      返信
  2. 名無し GPT (f022348c_f40ee7)

    日夏ーーーー!!!(T ^ T)父親めぇぇぇぇ!!!

    返信

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