この教会は平等主義の元に成り立っている。偽善者のろくでなしは確かにそう言っていた。それも一度や二度じゃない。何回もそう聞いた。だが、実態は真逆だった。こいつは俺を平等に扱うどころか、ずっと見下していた。俺が年下だからか知らんが。ずっと俺を見下し、心の中で俺に対しての不満を溜め込んでいた。そして、俺に対してはいつも、上から目線の発言をして、真の友人ではなかった。奴は、俺と関わるのは、宗教の奴隷である自分にとって、宗教の義務に逆らう事ができないから、仕方なくやっていると伝えた。最初から誠意など全くなかったのだ。だから溜め込んだ末、爆発し、俺に怒りを撒き散らかし、俺の感情も一切お構なしで俺を非難した。根拠も殆ど示さずにな。
俺は呆気に取られたよ。結構長い間生きてるが、これほど意味不明な奴にはそう滅多に会わないからな。こいつは洗脳のせいで脳の構造を変えられたとはいえ、元々人格に問題があったんじゃないのか。それか洗脳によって人格も歪められたのか。
多分、子供時代の洗脳のせいで、人格まで歪められたんだろうな。脳の構造だけでなく。そのせいで、自律性を失い、自尊心が低く、硬直した信念体系につながる。それで愛着トラウマもあるから、健全な人間関係を作る事ができない。精神疾患になりやすい。道徳的推論や世界観に影響を与える。これは特に宗教による洗脳の場合、顕著だ。
俺からしたら大迷惑だが、このろくでなしのオッサンも、被害者かもしれないな。宗教的洗脳の。やたらウジウジしててぎこちなかったのは、多様な人間と関係を持った事がないからだろう。当たり前だな。誰が好き好んでこんな奴と関係を作るか。あいつの慈善は全て表層的で、心からの行いでは無いしな。実際、俺と複数の人間で食事に行った時、こいつは子供を連れてきたのに、子供の分まで俺らが払うことになった。実際はかなり金にがめつい人間だぜ。
それに二流の学者で、東南アジアの大学で職を見つけられたからって、政治的な発言には滅茶苦茶敏感だったな。政治犯を支援するなんて口が裂けても言わないぜ。トランプとイスラエルは滅茶苦茶批判するくせに、中国やロシアに対してはダンマリなんだ。全く、いつも安全圏からしか批判できないんだよな。だから俺がいきなりの非難に対して、根拠を示せって要求した時も、頑なに最後まで見せなかった。見せたら、自分の地位が低くなり、感情的で非論理的だという事がバレるから、安全ではなくなる。自分の論点が、砂の城みたいに崩壊する事が目に見えていたから、一切根拠を示さない事に徹したんだろうな。とんだ臆病者め。
学者も碌でもない奴もいるんだな。肩書きや学歴があるからといって立派な人間とは限らない。俺も人を見る目を養わなきゃいけない。