最も重要な情報は決して他人と共有しない。これは重要だ。背信が起こると、真っ先に秘密が武器化される。俺はろくでなしの男に欺かれたが、あたりざわりのない情報しかやらなかったのは不幸中の幸いだった。
次に、不届者の中には、責任転嫁してくる奴が多い。俺が出会った男がその典型だ。自分の説明能力やコミュニケーション能力が皆無である事を棚に上げ、俺に説明しようとしない。嫌々説明を始めても、事実誤認を認めていない為、ひどく主観的で間違いだらけの主張になる。
まあこの男は特殊だが。幼少期の宗教による洗脳がよっぽどひどかったように思う。脳の構造を変えて、認知まで歪めてしまうんだからな。やたら攻撃的な奴だったな。針小棒大に喚き立てる。心の余裕がない。それに、被害者意識が強い。
大体この手の人間は、孤立している事が多い。配偶者がいても、本音を話せる友人がいない場合が多い。なので、余計攻撃的になるんだろうな。こちらからしたら大迷惑だが。
それと、肩書きが立派だからって優秀な奴とは限らない。この学者の意味不明な男も、哲学の研究をしていると言う。だが、いきなり爆発するし、感情的になると抑えられないし、説明は下手だった。とても論理で飯を食っている奴には見えない。
まあただ、このろくでなしの男がいたから、教会全体を嫌うのはまたおかしいかもしれないな。この男は相当変な奴だったけど、他の教会のメンバーはまともな奴もいた。ただ、オッサンだらけで多様性がなく、アジアに住んでるのにアジアの言葉を全く話せなくて、お客さんでしかないのにアジア文化に精通しているみたいな見方はムカついたけどな。
洗脳って、もう脳の構造を変えちゃったら、脳は治らないんだよな。この男も、変な宗教に18歳の時までドップリ洗脳されて、そのあと間違ってたってわかって離れたみたいだ。でももう治らないんだよ。人間の脳って25歳で完成で、幼少期に9割強の部分が出来上がってるから。例え新しい情報を取り込んで変わっても、ぐちゃぐちゃにされた脳は元通りにならない。特に前頭葉、海馬と扁桃体は、洗脳の影響をモロに受けちゃうんだよな。だからこの男は、一般とは違う脳になってるんだ。生憎だけど。